2011年5月12日木曜日

避難指示区域から警戒区域へ

ようやく行政による保護も動き出したが、そもそもボランティアを立ち入り禁止にしたのも行政、あの日の夕方、4月19日、APF通信社のHさんから、「明日の夕方17時から避難指示区域から、警戒区域へなる可能性が高い」と、連絡がありました。
ほんとに?どこ情報なの?とも思いましたが、どうもかなり確度の高い情報。

「ひぇ~~~それは一大事!!」ってことになりました。

直ぐに知り合いのボランティアさんに連絡してとっとと出かける準備をしはじめてたら、先に南相馬入りしていたNさんから連絡があり、こちら大雪ですと・・・。(そんな馬鹿な~Nさんバイクなのに大丈夫かぁ・・・)私はスタッドレスタイヤも無いしチェーンも持っていなかったので、急遽チェーンを買いに走りました。
しかし、もう季節の終わりでチェーンが売ってない・・・。なんで、こんな時に雪なんだよ~~~と思いながら、まずはガソリン満タンにしてスタンドのお兄さんにチェーンのこと聞きてみました。「えーチェーンですか?もう、どこも置いてないと思うけど・・・」と言いながら、ご親切にあちこち電話してくださって、やっと1個近所で売ってるお店を探し出してくださいました。閉店ぎりぎりのお店に駆け込み、装着方法みっちり教えてもらい、横浜を出発。


とにかく圏内に入って救える限りの犬猫を保護するために。今まで捕まらなくて餌だけ置いてきた犬たちの顔が浮かんでいました。

数時間後、Nさんにバイクで郡山まで来てもらい合流し、途中の飯館あたりがすごい雪でしたが、チェーンを使わなくてもなんとかなりました。(複雑な気持ち・・・、みっちり講習して頂いたから、ちょっと付けてもみたかったのに・・・)

その後、後発のAPF山路さんたち南相馬市役所で集合して、気になっていた子の場所に向かいました。

前回来た時、連れて帰るかどうかで、仲間内でもめた子でした。私は、「絶対に連れて帰りたい!!」と言いましたが・・・まぁ、いろいろとありまして置いてきた子でしたから、今回絶対に連れて帰りたかったんです。居なかったらどうしよう~とドキドキしながら前回見つけた場所へ。もう雪もやんでました。


「おーい、おーい。迎えに来たよ~」と呼んだところ、しっぽフリフリ、フリフリしながら「待ってたよ~」って出て来ました。愛しのセッターちゃん。まずは、一安心。

それから、とにかく保護できる子を保護しようとあちこち走り、猫の保護にも試み、捕獲器をセットしましたが、残念ながら、猫ちゃんは保護できませんでした。

全部で4匹の犬を保護出来ました。


夕方、南相馬市役所に行きました。とりあえず、17時からの警戒区域は免れたものの、近いうちになることは間違いないようでした。真相をあの有名な南相馬市桜井市長に会って聞きたいと市長室前で待機。
いろいろな方が真剣な面持ちで出入りされており、緊張しました。

そんな時、市長さんがいらっしゃいました。
山路さんが、お話をお聞きしたいと話したところ、今ちょっと忙しい・・・と。そんな中でも、山路さんが私たちボランティアを紹介してくださったところ、市長、お忙しいのに、お名刺を下さいました。気さくで優しそうな市長さん。アイドルのサインをもっらたような気分で感激でした。
山路さんは、お仕事があるとのことで犬を連れてお帰りになり、残った私たちと助っ人のボランティアのKさんとで、翌日早朝からまた頑張ることに。

警戒区域は22日の0時からと決定され、残されたのは、21日の1日のみです。
その日の20キロ圏内・・・いままでとは大きく違い異様な空気がありました。

まず、警察の検問が甘かった。

今まで犬猫のレスキューなんて言っても、絶対に入れてくれなかったのに、「ご苦労様です」とスルーさせてくれてるのです。びっくり!
そして、放浪しているワンちゃんを保護してたところ、見知らぬ男性(仙台から来たTさん)が、「僕は、個人のボランティアで犬の居る場所を知っているが保護することが出来ません。良かったら手伝って欲しい」と。そして、また一人別の男性(地元のYさん)が声を掛けてくれました。

みんな、1匹でも多く救おうと必死。
今日はじめて会ったのに、自然と同じ目的を持ったみんなは、一丸となって必死で保護活動していたのが印象的でした。

そんな彼らの案内で、ワンちゃんは更に7匹保護することが出来ました。
まだまだ、警戒区域内には、ワンちゃん猫ちゃんが残ってます。どうか、1匹残らず助けて欲しい。一時帰宅に合わせて保護するだけでなくて、放浪犬や、飼い主さんが亡くなってしまった犬も積極的に行政で保護して欲しい。

追伸:途中嬉しいことがありました。
以前、保護しようか悩んでたワンちゃんです。
近づくとウーウー威嚇してきて、全く触らせてもらえなかった子。どうしたものかと、餌だけ置いてきました。でも、そんな子も、今日が最後のチャンスだと思って見に行ったら、別な車が到着して、中からワンちゃんのご家族の方がお迎えに来てくれました。感動。良かった間に合ったね。

なお、保護した、ワンちゃんたちで飼い主さんがまだ見つかってない子は別ブログサイト「福島~プロジェクト 保護犬猫」(保護した動物たちのリストリンク)に移動して掲載しています。

1 件のコメント:

  1. おおあみ様。
    大変な思いで 救助をしてくださっていたのですね。
    遠く横浜からお一人で。

    飼い主さんは 一様に喜んでおられますよね。1匹でも多くの犬猫を救助してあげること 多くの救助のボラさんや、団体さんのお力、ありがたいです。あとは預かりの問題がでてきますが 全国の動物に興味のある方、動物セラピーを取り入れてくれる福祉施設など、積極的に受け入れてほしいと思います。
    私も もう2匹程、 預かりたいと思っていますが、大事に育てたいため、 無理な飼い方はしたくなく、飼い主さんの住居の問題が早く解決することを祈るばかりです。

    返信削除