2011年6月30日木曜日

だーれーだ?




「この子は、

雨嫌い
でも、お部屋でトイレはしたくない。
だから嫌々お散歩に行ってます。

ずぶ濡れになったら、タオルで拭いてもらってます。
拭いてもらうのは大好き♪♪

背中カイテもらうのは、もっとだ~いすき。」

さて、この子はだれかな・・・


そうです。この子は、あのゴン太ですよ!!

表情がとっても優しくなりましたでしょ。

現在入院中の、動物病院の奥様からお写真送って頂きました。
すっかり甘えている様子ですね。
いつも、手厚くお世話して頂きありがとうございます。



2011年6月27日月曜日

福島。祖母の面影を求めて

南相馬市役所の向かっていた朝のこと。


道路をよたよたとお婆さんが歩いてます。

その後ろ姿はなぜか危なっかしい・・・


ゆっくりと近づき、声を掛けてみました。


「おばあさん、大丈夫ですか?」って。


そしたら、


「頭が痛いの。病院に連れてって欲しい」と。


えーーーーーそれは大変。

そう聞いた途端、車を飛び降り、直ぐにおばあさんを車にお乗せしました。


「どんな感じに痛いの?持病があるの?お家の人は?かかりつけの病院は?」

などなど、次々質問して、車はかかりつけの総合病院へ向かいました。


道中お婆さんは、

高血圧があるが、薬は3日分しかもらえない。
だから、度々病院に行かなければならない。
でも、誰も病院に連れてってくれない。
タクシーを呼びたいが、部屋に電話がないからかけれない。
施設も申し込んでるけど空きがない・・・


など、話し、


私なんてもう死にたい。みんなに邪魔物扱いされてもう嫌になった。
でも、死んだら残された人が困るだろう・・・
だから、自殺も出来ないよ。


と、ワンワン泣きながらお話してます。



おばあさんに年齢を聞きましたら、92歳とおっしゃってました。




いろんなご家庭のご事情があるとは思います。

でもね、92歳になってあんなに泣いてしまうほど辛い想いをされてるなんて
・・・・胸が痛みます。




病院に到着し、車を降りたおばあさんが、私に抱きついてきました。

そして、再び泣きながら、


「ありがとう、私はあなたの幸せを祈ってます!」


と何度も何度も言ってました。


その後は、無事に看護婦さんへ引継ぎできたので一安心だったんですが。



”おばあちゃん、ありがとう。

おばあちゃんに会えて嬉しかった。”



私は、昨年、100歳で祖母を亡くしました。
祖母が大好きだった私。

私の祖母と、このおばあちゃんは、容姿など全然似ていないけど
おばあちゃんの温もりは、亡くなった祖母と重なり、また、会えた
ような気持ちになりました。

2011年6月26日日曜日

定員オーバー

今回最後の日のこと。

この日は、前日に捕獲器を仕掛けてきたところが何件かありました。

それらの回収と、やはり依頼のあった場所などに向かいました。



繋がれっぱなしだった柴ミックスのワンちゃんと、甲斐犬ミックスの2頭を

保護し、それ以外にもネコさんが何匹だったかな~?たくさん。

車の中はいっぱいいっぱいでした。

もう、夕方の5時過ぎだったと思います。

1匹の大きなワンちゃんを発見。




ちょうど煮干を手にしていた私に、近寄ってきました。

思ったより痩せてはいません。

人懐っこいから保護しようと思えば出来そうです。

しかし・・・スペースがない。

これから回収する捕獲器さえも入るかどうかわからないほど、

車の中には空間がない状態だったので、犬を抱きかかえて

乗るしかないのか?


でも、大型犬ですから、暴れられたら危険です。

なんとかしたい・・・。

けど・・・スペースがない。

そして、もう暗くなりかけてきてて、道路も悪いところでしたので、

明るいうちにこの場所を移動したい。

運転してる中島君も、太田さんも、この犬は置いていくしかないと。

次回もしくは、一旦犬猫を降ろしてから迎えにこようと言ってます。








心の中で、いえいえ、絶対に思いっきり顔に「嫌だ!!」と書いて
あったと思うけど、ここは、みんなの言う通りに、餌をやり、水をあげて、
車乗り込み、走りました。

すると、そのワンちゃん、ずーっと追いかけてきます。


サイドミラーに、走って追いかけてくる姿がずっとずっと映るんです。


なんて切ないことでしょう。


何とか方法はないのかと悔しさで涙がこぼれます。


どのぐらい走ったでしょうか、カーブの後にワンちゃんの姿が見えなく
なりました。


しばらく、車中は無言が続きました。


そんな時、電話がなりました。

今回は車2台で行動してて、別のルートを回っているもう1台からの電話。

スペースあるから、これから向かうと言ってくれてます。

良かった!」と車をUターンさせて、大至急戻ってもらいました。

しかし、居ないんです。

さっきまで居た子が居ないんです。



いくら呼んでも叫んでも、煮干を振り回しても・・・


置いてかれたショックで居なくなってしまったのでしょうか。

姿が見えない以上諦めるしかしかありませんでした。


「来週また来るから待っててね、絶対に迎えに来るから」と心の中で叫びました。





この話、ハッピーエンドなんです。
後日!再び現地に向かった太田さんより嘘のようなツィートありました。

「おーあみさん。保護したよ」って。

やったぁ~。神様、太田様ありがとう♪



注:

太田さんも、中島さんも、とても優しい方達です。

置いていくと判断して、追いかけてくる犬の姿を見た彼らは、もしかすると

私以上に傷ついたのではないでしょうか。

非日常の中で、冷静な判断は必要ですから、感情だけで行動するわけに

はいかない時も多々ありますね。

2011年6月23日木曜日

あれから2ヶ月、生き延びてきた犬猫

今回は、たくさんの救護依頼のあった場所を重点的に回ることにしました。

出発前から、捕獲器を私が5個と太田さんが5個用意して、ケージもたくさん
積んで、とにかく1匹でも多く、救い出そうと意気込んでいきました。
(毎回意気込みはすごいんですけどね・・・)






最近は、放浪している犬の数がかなり減りました。



でも、居ないわけではありません。人間不信になって、吠えまくる犬、怯えて
逃げてってしまう犬、近づいてはくるけど、捕まるほどまでには近寄れない犬


など様々。


そんな中、猫たちはよく目にするようになりました。
最初に行ったところは、捕獲器をしかけても警戒してなかなか入らなかった
猫ちゃん。お腹が空いてるようなのですし、他にもいそうなので2個仕掛けました。

入りますよ~にと心で唱えて、次なる場所に。

前回、連れてきたかったんですが、とある理由から置いてきた子です。
(理由はひみつ~)
置いて来てしまった場合、またその場所にその子が居るかがとても心配です。
車を停めて、降ると後ろのほうから「ニャニャニャ~」と声が聞こえました。心配して、損したよ。って思うけど、再会できた喜びに浸ってたら、「ご飯!」って催促です。

もう一匹来ました。前回は少し距離を置いてたんですが、今回はお腹が空い
たのかやってきました。

あっという間に、大きなケージで2匹まとめて保護しました。

こんな調子で、捕獲器を仕掛けて、次の場所に移動し、また、捕獲器仕掛け
る繰り返し。時間を置いて入ってるかの確認。捕獲成功ならばいいのですが、
失敗した場合は、たくさんの水と餌を置いてきます。次に来る時まで生き延びててくれるように・・・。





最近のネコさんたちは、呼ぶと近づいてくる子も居ます。
抱きかかえ、そのままケージに入れられる子や、



お腹がペコペコで、捕獲器を仕掛けて目の前で入ってくれる子。




以前なら、逃げてしまうような猫たちも、



最近は、案外簡単に捕獲器で捕まるようになった気がします。







洗濯ネットで猫を捕まえたところです



手で捕獲できる猫は洗濯ネットが一番です 



ではまた


2011年6月15日水曜日

ビッグパレット福島

今日は 「おおあみ」ではなくて中島が書きます

今晩は! 福島原発20キロ圏内犬猫救出プロジェクトの中島です 

只今福島市でこのブログの更新作業をしています


今日は、郡山にあるビッグパレットにワンちゃんの飼い主さんを捜しにきました














ここビッグパレット福島には川内村の災害対策本部と富岡町の災害対策本部があり二つの村と町の住人が千人近く避難しているところです



















まだこの避難所には数多くの方が避難していて生活していてその光景を見ると

ショックでした



東京にいると全くの他人事のようですが、ここではダンボールや布切れ一枚で区切られた小さな部屋で生活している方がまだ大勢いるのです





東京とここ避難所生活をしている人の矛盾が

今の日本の政治を象徴しているかのように思えてきました









今日は富岡町で保護した犬ポインターの飼い主さんを

何とかここで見つけたいと来てみたのですが

なかなか見つかりません。

ようやく小一時間で何とか探せて飼い主さんと会う事が出来ました



飼い主さんは、70代~80代前後のおじいさんで足が悪いらしく

杖を突いていらっしゃって

私が持っているポインターの写真をお見せして話を聞いていたところ

このワンちゃんは自分の犬に間違いないと少し聞き取りにくい言葉で淡々と語りだしました



おじいさんはまだ避難生活をしていると・・・

私の持っていったポインターの写真を撫でながら 涙を流し始めたのです


まるで自分の子供をあやすような仕草で

本当は家に帰って元の暮らしに戻りたい

でもいつ帰れるかわからないし


飼う事は無理だとおっしゃっていました




これが被災されている方々の現実です



東京に居ると 文字と言葉と映像だけで 被災地域のことが流れてきますが

いつの間にかそれに慣れていて、自分でも気がつかないうちに

この被災という現実を右から左に流すという

単純作業になってっているみたいだと 

ここ避難所にきて気づきました


まだまだここには現実が横たわっていて

この事に慣れかけている


そんな日本人が大勢いるのでは無いのでしょうか



慣れては駄目なんです

忘れても駄目なんです

被災地にはまだ現実があるのですから

あなたが意図的に意識を向けないといけません

2011年6月12日日曜日

崖っぷちの犬、里子へ







5月8日の「崖っぷちの犬」でご紹介いたしました、崖から降りてきた白いワンコ。
通称キドちゃんですが、本日(すでに0時過ぎたので昨日か)無事に里親さんのお宅に移動することが出来ました。

キドちゃんについては、福島の方が預かりを希望してくださったり、他にも何名かの方が気にかけてくださっておりましたが、なかなか縁がありませんでした。いままでずっと、動物病院にて預かって頂いてました。

初めのころは、キドちゃん、階段が怖くて昇り降り出来なかったそうです。今までの生活の中でおそらく階段なんてなかったのでしょうね。いつも抱っこしてお散歩に行ってたようです。

そんなキドちゃん、初めはおとなしくてワンなんて吠えたこともないような静かなワンコでした。しかし、1週間経ち、2週間と環境に慣れだしたころには、病院の看護士さんたちがお仕事していると、「オ-イ、こっちに居るよ-一緒に遊んで-」ってアピールするように吠え出したそうです。

おとなしい犬も様子をみて、だんだんと、自己主張するようになるんですね。少しわがまま言えるようになってホッとしました。最近はすっかり階段も覚えて、楽しく散歩してたようです。

病院の皆さんともお別れして、いよいよ里親さんのお宅へ

こちらの、里親さんは以前ラブラドールを飼われていたそうですが、キドちゃんの毛色が前のワンちゃんに似ているとの事で、気にかけてもらって里親さんになる決心をされたそうです。



お家に着いて、いままで家には入っては駄目って飼育されてたいたのか、なかなか遠慮して上がりませんでしたが、またまた抱っこしてお家の中に入れてもらって撫で撫でされて、嬉しそうでした。

今頃はどうしているかしら。
初めての夜は緊張してるのかな?それとも、すっかり甘えて安心して寝てるかな?

2011年6月9日木曜日

日曜報告会について

6月12日日曜日、新宿にて活動の報告会を行います。

映像と、写真などをお見せしながら実際に起こっている原発20キロ圏内の犬猫の話をいたします。

お時間のある方是非ご参加お待ちしております。

詳しくはAPF通信社のHPをご覧下さい。

http://www.apfnews.com/whatsnew/2011/06/_12_20.html

2011年6月4日土曜日

ごん太、飼い主さんとの再会

先日の水曜日ごん太が飼い主さんと再会出来ました!!

会う前は、ごん太はどんな反応をするんだろう・・・と、不安そうな飼い主さんでした。
ごん太には、最後の日に「もう会いにこれないんだよ、ごめんね、家を守っててちょうだいね。」と話したんです。だから、ごん太はわかったんでしょうね、頑張って守ってくれたんですね・・・と奥様が涙ながらにおっしゃってました。


動物病院にて再会。


直ぐにわかったようで、立ち上がりご主人に甘えてきました。決してはしゃぐようなことはしないけど、両手を飼い主さんの腰の辺りに手をかけて頭を撫でてって、甘えてました。



奥様も座り込んで、ごん太と涙の再会をしてました。




まだ、飼い主さんもごん太を飼える状況ではありませんし、ごん太もまだ治療中ですが、再会出来てとっても幸せな一日でした。